大学生のとき,某ターミナル駅のチェーン系カフェでアルバイトをしました。アルバイト情報誌で探していたときに,ちょうどオープニングスタッフを募集しており,申し込んで面接を受けました。面接は友人と受けたのですが,面接した時に「お友達と一緒でないと合格したくない?」と聞かれ,「そんなことはないです」と言ったら,私だけ採用されました。
合格の知らせを受けた時に友人にも伝え,友人は快く「せっかく受かったんなら働きなよ」と言ってもらえたので,そこで働くことに決めました。
オープニングスタッフだったので,会議室みたいなところで説明を受け,他店で研修を受けました。
実際に開店したときは,ヘルプの人も来てくれてはいましたが,みんな初めてだったので結構てんやわんやで大変だった記憶があります。
カフェでの主な仕事
レジ係
お客さまが店内に入ったのに最初に気付くのがレジ係です。「いらっしゃいませ」を一番最初に言います。その後,オーダーを聞いて注文をドリンク係に伝え,お金を受け取ります。温めるフードなどは受け取ってからドリンク係にまわします。ホットコーヒーやアイスコーヒーなど簡単なものはレジ係が淹れて提供します。
混雑時は,レジの人がいかに早く正確にさばけるかが売り上げを左右します。ドリンクやフードだけでなく,ごくたまにコーヒー豆やタンブラーなどが売れるときもあるので対応します。
ドリンク係
レジ係から伝えられたドリンクを作り,お客さまに提供します。温めるフードなどはオーブンで温め,使う食器をセッティングして提供します。ここの係の作業効率がもっとも大変かつ重要です。あまり待たせすぎるとお客さまの不満につながるので,できるだけ早く正確に提供する必要があります。
時間がかかる場合は,番号札を渡して席まで運びます。手が空いたら,カップなどの備品やシロップなど材料の補充をします。
フード作成・仕込み・片づけ係
- 店頭カウンターの裏側のキッチンで,サンドイッチなどのフードを作ります
- 後の時間帯や次の日の食材の仕込みをします
- 使用済みの食器を洗い,片づけをします
- 適宜フロアに出て,テーブルを拭いたり掃除をします
- 水や砂糖,ガムシロップなどの補充をします
- 店内が混雑しているときは席の誘導をしたり,時には寝ている人や長時間勉強している人などに声掛けをします
このアルバイトの良かった点
コーヒーの知識が身につく
まず,コーヒーの知識が身に付きます。コーヒー豆の種類,カフェラテやエスプレッソの淹れ方などです。休憩時にコーヒーを飲めるので,コーヒーが好きになりました。また,お店のフードなども安く食べられます。お菓子やケーキなどもあります。
アルバイトは同世代が多かった
アルバイトが同世代の人が多く,仲良くなりました。また,オープニングでみんな初めてだったので,仕事始めもみんな初めてでやりやすかったです。ターミナル駅だったので時給が高めだったのではないかと思います。
このアルバイトの大変だった点
メニューと作り方の暗記
数多くあるドリンクの種類と作り方をすべて暗記しなければいけないのが一番大変でした。サイズによって分量も違うのでそれを全て覚えました。一つのドリンクでも,複雑なものだと氷の数,シロップの量,ミルクの量,ホイップの量,トッピングのソースの量まですべてが細かく決まっていました。
平日は終電間近
平日は閉店時間が遅かったので,帰宅するのが終電近かったです。間に合わなかったことはありませんが,何回か駅まで走ったこともあります。
サンドイッチなどのフードは店で作るものもあります。ふだん料理をすることもないのに,パンを切って野菜の下ごしらえをし,いろんなものを挟んで形よく袋詰めをするのが,慣れるまでは意外と難しかったです。
忙しい時と暇な時の差が激しい
オフィス街にあったので,ランチ時間の昼12時台のピークがすさまじい一方で,土日の夜など暇なときはものすごく暇でした。忙しい時と暇な時の差が結構ありました。
身だしなみ
身だしなみに規制があり,髪の毛は多少の茶髪は大丈夫でしたが,明るい色にできない,ピアスはしてはいけないなどの決まりがありました。
クローズのフロア掃除が大変
アルバイトは女性が多かったのですが,クローズ作業のフロア掃除が大変でした。椅子を上げたり,モップがけをしたり,テーブルを移動したりするのは結構な重労働でした。
このアルバイトに向いている人
まずは何と言っても接客が好きな人です。時間ごとにレジ・ドリンク・フード係は交代しますし,完全な裏方の仕事はありません。また、コーヒーが好きな人でないと厳しいと思います。店内はもちろんコーヒーの香りがしますし,作るものも休憩中に飲むものもコーヒーです。
チェーン系の店なので,研修制度などもしっかりしていました。アルバイトはシフト制だったので,自分の予定に合わせて時間や曜日を調整できますし,いわゆるブラックバイトのように,無理やり入ってほしいと言われたことはありませんでした。
大学を卒業するまでの3年間続けました。慣れてしまえば居心地もよく,友人もできたので楽しいアルバイトでした。今でも,同じチェーン店を見つけるとうれしくなりますし,そこのコーヒーを飲みたくなります。