大学生の頃に大阪の京阪電鉄沿いの古川橋駅近くのラーメン屋でアルバイトをしていました。
ユニークな味のラーメンを出しているお店でした。私が約1年半ほどアルバイトをして感じた良かった点、気になった点などを紹介していきます。
ラーメン屋の環境と仕事内容
十分な広さと従業員にも嬉しい広さ
ホールとキッチンが分かれていました。ラーメン屋によくあるタイプです。ただし、店長の「ラーメンを作る過程も魅(見)せ場」
という想いがあったため、キッチンは普通のラーメン屋よりも広く、ホールが5としたら、キッチンも3くらいのスペースがありました。
客席はカウンターで10席、4人掛けが席が5組ほどでした。
スープを作るための鍋を設置しているスペースと、5畳ほどの従業員用の食事部屋、兼更衣室がキッチンの裏にありました。また、従業員用の自転車、原付などの置き場もあったので通うのは楽でした。
仕事内容
- キッチンでラーメン作り
- フロアでの注文取り、レジで会計
- お店の掃除
時間を10に分割すると、キッチン6、フロア3、掃除1位の割合だったと思います。ラーメンをもくもくと
作るのが好きだったのでキッチンでの仕事が好きでした。フロアの仕事は女性が優先でした。
ラーメン屋でバイトして良かった点
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ラーメンの作り方の基本を知ることができた
注文を受けてから麺を茹でてスープを注ぎトッピングをするという一連の動作が身体に染みつきました。麺の茹でる時間は店長の指定により決まっていました。注文を次、次と受けるなかでもしっかりとキッチンタイマーで茹でる時間測りました。
また、固め、軟らかめの時間はプラス30秒というふうに決まっていました。スープは必ず熱い状態のものをお客様にお出しするということもあり、キッチンに設置している鍋からスープをお椀に注ぐ前に、しっかりと温めてからお出しするようにしていました。
この習慣が体に染みついたので、家でラーメンを作る際は今でも同じように作ろうとがんばってしまいます。
食事はラーメンを御馳走してもらえた
営業時間は午前11時に開店、午後11字に閉店でした。
朝から最終までバイトに入ると、お昼、夜にと二食分のラーメンを御馳走してもらえました。チャーシュー好きだった私に、沢山チャーシューをトッピングしてもらえたのも嬉しかったです。食事を楽しみに働いていました。また、食事代が浮くというのは学生だった自分にはとって凄くありがたいものでした。
冷静に対処する練習ができた
お客様というのは不思議なもので、いらっしゃる時というのは4、5人連れの方が何組もやって来ます。団体でもなんでもないですけど。こういう時は慣れない最初の頃はパニックになって、唖然としてしまったものですけど慣れてくれば冷静になることができるようになりました。注文の順序を頭に入れて、黙々とラーメンを作ります。お客様も鬼ではないので、テキパキと仕事をしているからか、気分良く待っていてくれました。
痩せることができた
夏場でも冬場でもキッチンは茹で場から出る湯気で凄く暑いです。おまけにピーク時間は注文がどんどんと入ってくるので、キッチンを所せましと動き回ります。
言ってみればサウナスーツをして軽いウォーキングをしているような状態と言えるのかもしれません。このため、一年半かけてではありますが特にダイエットを意識せずとも体重が7kgほど落ちました。
ラーメン屋でバイトして気になった点
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忙しい時と暇な時の差が激しいお店だった
今日は恐らくお客様の数は少ないだろうという曜日があります。
お店の記録から火曜日や水曜日はお客様が少ない・・・という風にデータからも分かります。お店の場所的にも、知る人ぞ知るというような位置でしたし、今のようにネットが一般の方に普及していない時期でしたので、暇な時間というのは酷い時には2時間以上もお客様を待つというようなことがありました。
そういう時はお店の掃除をしたりするのですが、それすら終わってしまってすることがない・・・ということがありました。こういう時は時間が経つのが本当に遅く感じて非常に辛く感じました。あまりにも忙しいの状態というのも大変なのですが、することがない状態で時間をやり過ごすのも別の意味で辛いものでした。
ユニークな味ゆえに・・・
店長が九州の有名店に惚れて、何度も通って覚えてきた味ということで始めたラーメン屋だったのですが、この味というのが非常に癖のある味でした。
店長本人も、最初に食べたときは戸惑うような味だったそうです。豚骨がメインなのですが他にも様々な具材をスープに使用していました。また多少脂っぽく、匂いが独特なものでした。私自身も最初に頂いたときは、正直おいしいとは思いませんでした。チャーシューが美味しいのでなんとか完食することが出来たという印象でした。
ただし、何度も食べているうちに不思議とこの風味が癖になってしまうのです。半信半疑だった店長のお話も舌で理解することができました。ただ、そういうユニークな味だったので、お客様の反応が辛い時がたまにありました。スープを一口飲んで、すぐに帰ってしまうお客様が何人もいたのです。
せっかくお出ししても気に入って貰えないというのは悲しかったです。これは飲食店の宿命なのかもしれませんが、世の中を知らなかった学生の自分にとっては格別に辛く感じました。
ラーメン屋でアルバイトをしたい方
私がお世話になったお店は、特に女性やお年寄りにも来て頂きたいというコンセプトのお店だったので、一般的には体育会系で男くさいラーメン屋のイメージとは180度違うものでした。
副店長やホールのスタッフは女性でしたし、体育会系とは全く縁のない性格の私でも長くアルバイトを続けることができました。ラーメン屋でアルバイトをするのなら、まずはそこのお店でラーメンを注文して、店員をじっくりと観察すればいいと思います。
話し方、雰囲気、店員のオーラ、顔付き、土地柄など・・・。あとは自分のキャラクタ―を勘案すれば失敗するリスクを抑えることが出来ると思います。